メッセージ

2021年5月10日

目の前の窓辺に新緑が輝いています。
この季節の陽光には生物を元気にする不思議な力があり
庭先に飛来したコクリコの種が発芽しバジルはお日様に向かい葉を広げ 山椒の枯れ枝には新緑が芽吹いています。
最近では直射日光の害も聞かれますが人がオゾン層を壊したためで 今日もお日様は力を与えてくれています。
古来より太陽を神と崇める信仰が多くあるのは大きな力を感じていたからです。
現代でも太陽光発電システムなど未来に向けてのエネルギー源として有望ですし 宇宙ステーションも太陽に向けたパネルからの力で動いています。
我々が生きるこの星は太陽系に属しその重力で公転・自転しながら宇宙を旅しています。
そのおかげで陽光は分け隔てなく地球を照らし生命を維持しています。

今、この惑星を襲っている新型ウイルスも同じく世界を覆い
我々はウイルスを通して世界を見ています。
世界の国々は生物細胞のように依存しながら生きています。
細胞が孤立すると死んでしまうように封じ込めを続けると国の存続自体が危うくなり
「・・ファースト」は通用しません。
感染症だけでなく地球温暖化など我々が抱える問題の多くも解決するには
地球レベルでの連帯が必要ですが事の決定権は国が握っています。
現在自国に対して一番の連帯感を抱いている結果ですが
それを越える連帯を実現させないとこの事態からの脱却は不可能です。
昨年感染症が始まった当初ヨーロッパでは世界国家設立の声が上がりました。
問題を抱えながらも国境をなくし同一通貨を実現させた欧州連合らしい発想です。
しかし残念ながら昨今の世界情勢を眺めていると理想からは程遠く
国のエゴイズムが生み出す醜い事件が多発しこの星の行く末が心配です。

さてこのホームページの書き換えも半年以上の時を流すままにして
自分の怠惰な性格を反省するばかりです。
昨年10月に開催した渋谷文化村での個展も感染症拡大中にもかかわらず
沢山の方々においでいただきありがとうございました。
不要不急で開催が延期・中止が相次ぐ中
自分の仕事の存在価値に自信が薄れた時だけに皆様の視線、声をありがたく感じました。
あの後我が家には少々辛い出来事があり文章を綴る時間と力が少なくなっていました。
今は落ち着きましたが生きていると様々な物が降ってくるものです。
その時々に悲しさや辛さが溢れても遠くに光を見ていることが大切です。
そんな思いを抱きながら生業である描くことは続けていました。
水面に揺れながら輝く陽光を描いています。
閉塞感が続き無彩色になった毎日にほんの少しでも色が差せたらと思っています。

                            笠井正博

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